教会の後は、海を眺めるモニュメントたちと題したシベリウス公園に行った。この公園は、緑豊かで海を見下ろす小高い丘に金属製モニュメントが2つあった。一つは公園の名前になっているこの国の作曲家ジャン・シベリウスの顔面彫刻、もう一つは森の樹をイメージしたようなパイプの集まりであり、特にシベリウスの顔面像はシベリウスの神経質だったと思わせるような、眉間に彼が作曲した交響曲の数である7つのシワがきざみこまれていた。とてもユニークな像である。
昼食は広場の前の建物の2階にあるレストランSunn行った。 窓際の席で広場を見渡しながら食事ができる席を用意してくれ、料理もスモークサーモンのオープンサンド、ミートボール、チョコレートのベリー添えをいただいた。
食事後、フィンランドを代表する3大ブランド(マリメッコ・イッタラ・アラビア)の本社に立ち寄りショッピングした。マリメッコ(Marimekko)はフランス語で「マリちゃんのドレス」という意味らしい。マリメッコはともかくカラフルで大胆なデザインが特徴である。ショッピングしていても楽しい。次のイッタラ(Ittala)とアラビア(Arabia)は同じ会社で、ガラス製品はイッタラ、陶磁器はアラビアで分けられテーブルウェアブランドとして1800年代から不動の地位を築いている。私もお土産を買うのにちょうどいい価格で助かった。ましてや本社で買う品はシッピングモールで買うより3割くらい安いのでうれしい。 楽しいショッピングを終えてホテルに戻った。最後の夕食はビーフパストラミサラダ、ラム肉のローストポテト/グラタン添え、キャロットケーキであった。
午前中、フリータイムだったので、同行者の方々とヘルシンキの町を散策した。まず宿泊したホテルから歩いて5分ほどの距離にあるヘルシンキ中央駅に行ってみた。 ここにはフィンランドの鉄道VRや地下鉄、トラムの駅、バスターミナルなどが集中し、ヘルシンキの交通の玄関口として、毎日多くの人々に利用されている。丸いアーチの窓が美しい建物に、早速入ってみた。
駅舎の中は広々としていて、光が差し込むロビーは100年前に作られたとは思えないモダンな雰囲気を醸し出し、駅舎内にバーガーキングやファストフード店があったのには驚いた。
駅見学を終えてから、2006年に公開された映画「かもめ食堂」にも登場したアカデミア書店に立ち寄った。 店内に映画の主人公が「ガッチャマンの歌」を歌っていたカフェ・アアルトがあった。
楽しいひと時を終えてホテルの戻り、出発の準備をしてバスに乗り込んだ。空港には1時間足らずで到着して早速チェクインして搭乗を待った。しかし、ハプニングが起こった。我々が搭乗するAY73便成田行きがキャプテン不調のため突然欠航になり、翌日のJAL414便に変更になった。考えられないことだ。そのため空港近くのHoliday Inn hotelに一泊することになった。しかし、何とか1月5日無事帰国することができた。 今回のフィンランドの旅は、想像以上に充実していて素晴らしい研修旅行であった。