古代ローマの栄光と中世の法王庁
(第3日目)
朝9時、ホテルを出発して、先ず訪れた童謡「アヴィニョンの橋で」で有名なサンベネゼ橋はローヌ川に架かる橋で、1177年から8年の歳月をかけて造られたもので、当時は長さ900m、22個のアーチを持つ世界一長い橋であったが、17世紀の洪水で崩壊し現在の4個のアーチになったという説明であった。
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サン・ベネゼ橋 |
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次に、城壁内にある「アヴィニョン教皇庁」に向かった。
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アヴィニヨン教皇庁 |
時計台広場の奥にある細い道を抜けると突然広い広場に出た。
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法王庁に抜ける細い道 |
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目の前に巨大な要塞を思わせる建築物が見えてきた。これが「法王庁宮殿」である。
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法王庁宮殿をバックに |
フランスの 14 世紀の教皇たちの安住の地として建築されたヨーロッパ最大級のゴシック様式の宮殿はローマが政治的抗争によって荒廃していた 14 世紀の間、カトリック教会の本拠地となっていた。
法王庁の面積は1万5000F、高さ50mと馬鹿でかく、訪れる観光客を驚かせる。聖堂約 4 棟分の広さがあります。
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法王庁の聖堂広場 |
宮殿には素晴らしいフレスコ画が数多く飾られ、教皇宮殿がある教皇庁の隣には、アヴィニョン大聖堂がどんとあり、ヨーロッパで見慣れた教会や大聖堂もここでは目を見張るものがあった。いろいろな掲載物や展示物をカメラに収めた。
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石像が展示された部屋 |
大聖堂内のフレスコ画 |
大理石で創られた法王 |
アビニヨンからニーム近郊にあるポン・デュ・ガールを訪れた。
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巨大なローマの水道橋 |
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ニームとアビニヨンの中間あたりに巨大な水道橋が架かり見学者を驚かせた。
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あまりにも大きな水道橋 |
2千年前のローマ時代に築かれた水道橋で、アビニョンの東にある水源地ユゼスから、50H離れたネマウスス、現在のニームまで水を引くために作られた。高さ49m、長さ275メートル。三層のアーチで構成されたはしで、ともかく巨大で、古代の時代によくも建造したものだと感心した。
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大きな水道橋を歩く |
いろいろな国に水道橋はあるが、こんな大きい水道橋を見たのは初めてである。我々は水道橋の最上階へ特別に上がらせてもらった。
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水道橋の最上階 |
最上階の出入口 |
上から見るがガール川の景色は最高である。
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最上階から見るガール川の景色 |
見学後、水道橋の傍にあるレストランで昼食を摂った。
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ポン・デュ・ガールから約1時間位かけて次の訪問地アルルに向かった。
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アルルの街 |
アルルといえば、ドーデの短編小説、およびそれに基づく戯曲で知られている町である。
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ロマネスク様式の建物 |
アルルには、2つ有名なものがある。一つは円形競技場で、もう一つは後期印象派の画家として偉大な業績を残したフィンセント・ファン・ゴッホである。
アルル駅から旧市街に向かって歩いて行くと目の前に闘牛場があり、1世紀末建造とされる2万人収容可能なこの巨大円形闘技場は19世紀に闘技場として再建され、現在でも夏から秋にかけて闘牛が行なわれている
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南円形闘技場 |
現在も開催されている闘牛場 |
中世に入って城塞に改造されたという。残念ながら時間の関係から外観だけを見た。ローマのコロッセオに比べれば一回り小さいが一見の価値がある。
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円形闘技場全体図 |
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次に、ゴッホが関係した場所を周った。先ず、「夜のカフェテラス」のモデルとなったCafé la Nuitは街の中心、フォーラム広場にあった。
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「夜のカフェテラス」のモデルになったレストラン |
テラスには、ゴッホの模造品が飾られていた。
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テラスに飾られたゴッホの模造品 |
ゴッホはあまりにも天才だったのか知れないが、彼自身剃刀で自らの耳を切り取り、情婦に送り届けるという奇行に走り、翌年、精神病院(サン・レミ・ド・ブロヴァンス修道院)に入ったという。その病院の中庭を見学した。
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サン・レミ・ド・プロヴァンス修道院 |
修道院をモデルにした模造画 |
その後ヴァン・ゴッホ財団美術館を訪ねた。ゴッホの作品とアルルを永続的に結びつける場として完成した美術館である。
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ゴッホ財団美術館正面 |
ゴッホの世界にオマージュを捧げる現代アーティストたちの200点以上から成るユニークなコレクションが収蔵・展示されていた。ゴッホの作品もさることながら、何よりも最上階のテラスからみる美しいアルルの町が一望できたのがよかった。
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テラスから見るアルルの町 |
美術館のテラスから一望する |
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次にアルビニヨンに行く途中、ゴッホの名高い絵画のモデルになった「跳ね橋」を見に行った。
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ゴッホモデルになった跳ね橋 |
この橋は実際のものではないが、当時の橋を忠実に再現したもので、観光の名所の一つになっている。アルルとポン・ド・ブーを結ぶ運河にかかっていた。確かにこういう構図があれば絵を志すものであれば描きたくなる風景である。
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ゴッホの絵画「跳ね橋」 |
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アビニヨンのホテルには17時頃帰ってきた。毎日予想もしなかった暑さによる疲労で自分自身困憊しているのが分かった。
夕食は、フアルシ(野菜の肉詰め)をワインと一緒にいただいた。
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野菜の肉詰め |
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