その後、ウダイアの赤茶色いカスバやイスラムの墓地を見ながら、フランスから独立を勝ち取った元国王ムハンマド5世の霊廟を訪れた。 霊廟のゲートには、モロッコカラーを身に付け白馬に乗った衛兵が立っていた。
白い霊廟の建物内には、ムハンマド5世前国王のハッサン2世と、彼の弟ムーレイ・アブデオゥラー王子の石棺が安置されていた。そして、ムハンマド5世の霊廟と同じ敷地には、未完のミナレット(尖塔)・ハッサンの搭がそびえたっていた。
次に、首都の目ぬき通りを国会議事堂を見ながら広大な王宮へ向かった。 この王宮は1864年に建てられたもので、現国王ムハンマド6世が居住する王宮である。あまりにも敷地が広すぎてびっくりした。 国王は親日的との事で、昨年の「即位礼正殿の儀」にも国賓として来日された。
王宮見学後、再び2時間のドライブでカサブランカへ向かった。 宿泊はハイアットリージェンシーカサブランカで、夕食はなんと映画「カサブランカ」の劇中に出てきたカフェ『リックス・カフェ』を再現したレストランで楽しんだ。
今日は12月31日の大晦日、遅めの朝食をとってから、9時30分にホテルを出発して、バスで人口400万を超える大都市カサブランカを市内観光した。 先ずは、市庁舎や裁判所の建つモハメット5世広場を通って、美しい装飾のマカマット・アルパシアへ行った。
続いてモロッコ最大のモスクハッサン2世モスクを見学した。 1986年から8年がかりで完成した世界で3番目に大きいモスクと言われている。 (因みに世界一大きいモスクはアラブ首長国連邦のアブダビにある「シェイク・ザイード・グランド・モスク」である。)
このハッサン2世モスクは、大西洋沿岸に位置し、全長200メートルもの高さを誇る世界最大のミナレット(尖塔)が特徴的で、礼拝堂には約2万5000人、敷地には約8万人を一度に収容することができるというから驚きである。
モロッコといえば、誰もが知ると知っている都市であるが、不思議なことに、観光するところは、このモスクだけである。
お昼は大西洋に臨むマブルターニュで魚メニューを食べた。
その後、約4時間かけてマラケシュへ向かい、夕方6時頃に到着した。 宿泊は、バラ色の城壁内にあるホテルダール・シ・アイッサであった。
夜は、年越しディナー、民族音楽、ベリーダンスを楽しんだ。
午前10時ホテルを出発して、まずイヴ・サン・ローランの愛したブルーとイエローが映えるエキゾチックガーデン『マジョレル庭園』を訪れた。 1920年代フランスの画家ジャック・マジョレルが造園、彼が他界後、イヴ・サン・ローランが買い取って修復して経営した。
次にマラケッシュのランドマークといわれるクトゥビアのを見てからアバヒヤ王宮に行った。 この宮殿は、19世紀後半、大宰相の私邸として建てられた宮殿で、4人の妃と24人の側女たちの部屋が作られている。ともかく建物は、彩理の美しいタイル、天井の装飾が見事であった。
お昼は、「アルファシア」レストランで、数々のモロッコの前菜とチキンの入ったクスクスをいただいた。
メナラ公園の後、16から17世紀のサアード朝の墳墓群を見学した。 この墓廟には3つの部屋がありコーランの一節や幾何学模様の美しい装飾がなされている。