<IMG SRC="titlebar.gif" BORDER=0>
2008年ギリシャ紀行(2)〜神話と遺跡に彩られた大地〜

(三日目)
 昼食後、トリカラを発って、次の訪問地カラバカ(KALAMBAKA)に向かった。カラバカは車で20分位のところにあり、人口は1万2000人ほどの町でメテオラ(METEORA)観光の拠点である。メテオラは世界遺産にも登録され、ギリシャでもパルテノン神殿に次ぐ有名な場所である。何しろ標高2000メートル級の山々が連なる山脈で、その頂上に修道院が建ち、高いもので約400メートル、低いものでも20〜30メートルある。メテオラとは「空中に吊り上げられた」という意味を持ち、15〜16世紀には22の岩石の上に建つ修道院があったといわれたが、第二次世界大戦でドイツ軍によって多くの修道院が破壊され現在は6ヶ所を残すのみとなっている。いったいどのくらいかけてこのような奇岩群の上に修道院を建てたのか想像を絶するものがある。ともかく6ヶ所の修道院を回るのですら大変である。世界でも類を見ないメテオラは壮大な景観を呈し、訪れた人に感動を与える。メテオラの帰途、Katerinaさんと奇岩の見えるところでお茶をした。さあこれから約一時間をかけてラリサに戻る。途中、疲れたせいか車の中で眠り込んでしまった。

 

(四日目)
起きるのは早かったが、忘れ物のチェックをするのに手間がかかりホテルのロビーに予定より10分遅れて降り、そのまま駅に向かった。駅ではヒポクラテスについてKaterinaさんに質問をいくつかして疑問を解決したのでお礼を伝えて列車に乗り込んだ。さあ次はアテネだ。アテネの駅には11時39分到着した。ここでは日本人のガイド百合子さんが迎えてくれて、何かと面倒を見てくれた。早速次の目的地国立考古学博物館へタクシーを飛ばした。あまりの暑さで着ていた上着を脱いだせいで、日本で購入したばかりのジャケットを忘れてしまった。私の忘れ物癖には自分自身で嫌になる。
まずはガイドさんと共に博物館に入った。中では歴史ガイドが待っていて私を案内してくれた。3年前に訪れてゆっくり見学したが、今回は過去5年間閉鎖されていたアスクレピオスに関する部屋5室をどうしても見たくて再度訪れた。特に3室には古代の医療に関するものが展示されており、そのなかでも紀元前4世紀の墓碑、奉納レリーフ、彫刻像がすばらしく私を驚かせた。夢中でカメラのシャッターを押しまくった。何しろ世界の医学文献などに記載されているものが眼前にあるのに自分の目を疑った。
考古学博物館を出て、アテネから約10キロのところにあるピレウスに向かった。ピレウスはアテネの外港として栄え、現在も商業港として繁栄している。そのピレウスの内房といわれるゼア港のそばにある考古学博物館を見学した。ここには医神アスクレピオスが治療をしているレリーフがあり、世界中の医師たちが訪れて見学するという。それは博物館の二階の一番良いところに展示されており、思わず立ち尽くした。今回の旅行で一番見たかったレリーフである。見学を終えてから夕方近く、アテネに戻った。夕食は近くの韓国レストランで焼き魚定食と刺身をお酒と一緒に頂いた。ともかくこの日も忙しかったが、予定通りは日程を終了し安堵した。

 

[ ↑ページトップへ ]


モロッコとチュニジアの旅(3)
モロッコとチュニジアの旅(2)
モロッコとチュニジアの旅(1)
ニュージーランドの旅(4)
ニュージーランドの旅(3)
ニュージーランドの旅(2)
ニュージーランドの旅(1)
カリブ海の島と船の旅(2)
カリブ海の島と船の旅(1)
ケニアの旅(3)
ケニアの旅(2)
ケニアの旅(1)
スイスの旅(4)
スイスの旅(3)
スイスの旅(2)
スイスの旅(1)
フィンランドの旅(3)
フィンランドの旅(2)
フィンランドの旅(1)
スコットランドの旅(5)
スコットランドの旅(4)
スコットランドの旅(3)
スコットランドの旅(2)
スコットランドの旅(1)
中米・ベリーズの旅(2)
中米・ベリーズの旅(1)
南フランスの旅(4)
南フランスの旅(3)
南フランスの旅(2)
南フランスの旅(1)
ネパールの旅(1)
ミャンマーの旅(3)
ミャンマーの旅(2)
ミャンマーの旅(1)
ブルガリアとルーマニアの旅(3)
ブルガリアとルーマニアの旅(2)
ブルガリアとルーマニアの旅(1)
アラブ首長国連邦とマルタ共和国の旅(3)
アラブ首長国連邦とマルタ共和国の旅(2)
アラブ首長国連邦とマルタ共和国の旅(1)
キューバの旅(3) 〜キューバのフランスの町〜
キューバの旅(2) 〜社会主義国の発端になった都市サンティアゴ・デ・クーパ〜
キューバの旅(1) 〜革命の歴史が漂う首都ハバナ〜
韓国の旅(3)〜世界遺産を訪ねて〜
韓国の旅(2)〜世界遺産を訪ねて〜
韓国の旅(1)〜世界遺産を訪ねて〜
イスラエルの旅(5)〜「白い街」テルアビブ〜
イスラエルの旅(4)〜歴史と宗教が絡み合う民族の地〜
イスラエルの旅(3)〜3大宗教が集まる聖地エルサレム〜
イスラエルの旅(2)〜死海と沙漠の造形〜
イスラエルの旅(1)〜色んな民族が暮らす北部の都市〜
スロベニア・クロアチアの旅(3)〜アドリア海に浮かぶオレンジ色の真珠〜
スロベニア・クロアチアの旅(2)〜陽のあたるアルプスと紺碧のアドリア海〜
スロベニア・クロアチアの旅(1)〜自然の美しさを味わえるスロべニア〜
台湾の旅(3)〜歴史を乗り越えて目覚ましい経済発展〜
台湾の旅(2)〜世界四大博物館と昔の風情が漂う九フン〜
台湾の旅(1)〜歴史があって歴史がない国〜
チュニジアの旅(4)〜栄華を極めたローマ帝国の遺跡〜
チュニジアの旅(3)〜イスラムの古都群を訪ねて〜
チュニジアの旅(2)〜山岳オアシスとローマ時代の円形闘技場〜
チュニジアの旅(1)〜北アフリカのアラブの国〜
ポーランド・ドイツの旅(5)〜 東西ドイツ再統一後のベルリン〜
ポーランド・ドイツの旅(4)〜 激動の時代から最先端都市に進化するベルリン〜
ポーランド・ドイツの旅(3)〜人間の本質を知る負の遺産と百塔の塔ドレスレン〜
ポーランド・ドイツの旅(2)〜歴史的街並みを残す古都〜
ポーランド・ドイツの旅(1)〜異民族の侵攻を受け続けた国〜
タイの旅(3)〜タイのリゾート地バタヤ〜
タイの旅(2)〜悲劇の舞台となった鉄橋の町〜
タイの旅(1)〜「微笑みの国」を訪れて〜
東南アジアの旅(4)〜北タイ文化の中心地〜
東南アジアの旅(3)〜古き良き伝統が息づく国〜
東南アジアの旅(2)〜ビルマの面影を残す聖地〜
東南アジアの旅(1)〜静かなる仏教の国ミャンマー〜
バルト3国の旅(3)〜中世の生きた博物館タリン〜
バルト3国の旅(2)〜バルト三国最古で最大の町リガ〜
バルト3国の旅(1)〜中世の面影を残す文化と芸術の国々〜
中国四大観光地の一つ桂林の旅(2)〜少数民族の文化に接して〜
中国四大観光地の一つ桂林の旅(1)〜山水画の世界を堪能〜
メキシコの旅(4)〜ふたつのマヤ文明が交わる聖地〜
メキシコの旅(3)〜マヤ古典期に栄えた遺跡群を訪ねて〜
メキシコの旅(2)〜熱帯雨林に眠る古代マヤ遺跡〜
メキシコの旅(1)〜長い歴史の面影が色濃く残るメキシコ〜
2008年ギリシャ紀行(3)〜医学の父ヒポクラテス生誕の島〜
2008年ギリシャ紀行(2)〜神話と遺跡に彩られた大地〜
2008年ギリシャ紀行(1)〜東地中海に存在する古代文明の国を訪れて〜
中国の新旧を知る上海と蘇州の旅(2)〜昔の面影を残す水郷の町蘇州〜
中国の新旧を知る上海と蘇州の旅(1)〜めまぐるしく移り変わる中国最大商業都市上海〜
トルコの旅(3)〜数千年の歴史が2万の遺跡と共存する永遠の都〜
トルコの旅(2)〜アナトリア文明と自然と人間がおりなす異形のパノラマ〜
トルコの旅(1)〜数千年の文明を育んだ東西文明の十字路〜
ロシアの旅(3)〜ロシア帝国の遺産・文化を伝える聖ペトロの町〜
ロシアの旅(2)〜古きよきモスクワの歴史にふれて〜
ロシアの旅(1)〜ロシアの政治・宗教・文化の中心クレムリン〜
中国の旅(2)〜西安の歴史の奥深さにふれる〜
中国の旅(1)〜2000年の歴史に彩られた悠久の古都〜
インドの旅(3)〜砂漠の国への誘い〜
インドの旅(2)〜富と権力が造った夢の都を訪ねて〜
インドの旅(1)〜神々と信仰・喧噪と貧困の国〜
南アフリカの旅(2)〜大自然と近代都市が交在する国〜
南アフリカの旅(1)〜自然と人類が創り上げた宝庫の旅〜
イタリアの旅(2) 〜世界遺産が存在する南イタリア〜
イタリアの旅(1) 〜サンタ・ルチアとワンダーランドの国〜
ギリシャの旅 〜歴史の壮大さを感じる国〜
ペルーの旅 〜空中都市と地上絵の国〜


Copyright(C) Natural Medicine Network