次にアスクレピオス神殿を見学して5時に訪れる約束の国際ヒポクラテス財団センターを訪問した。ここは医療の振興と発展そしてヒポクラテスの精神を伝える目的でギリシャ政府や世界各国の医療関係者の協力で1979年に建設された、言わば
“医学の殿堂”である。この日はキリスト教の記念日で閉館されていたが、大使館の協力で特別閲覧させてくれた。それもギリシャのドクターであり微生物学者が案内役をつとめてくれた。古代から現代までのヒポクラテスに関する貴重な資料や遺物などが展示されているのに驚いた。無事見学を終えてコスタウンに戻った。この日の夜はヒポクラテスの巨木の前にある素敵なレストランでギリシャ料理とワインを味わった。
<第六日目>
この朝はゆっくり起床して昼前にヒポクラテス記念病院を訪問した。以前は古代の医療を伝承していた病院であったと言うが、今は西洋医学中心で診療しているようである。ここを見学した後、4年前に訪れた際、困って駆け込んでお世話になった波止場のレストランを訪ねたが、お世話をして頂いたオーナー家族はすでに店を売ったらしく残念ながら会うことができなかった。ちょっと心残りである。午後からいくつかの遺跡を見て夜の遅い便でアテネに戻った。
<第七日目>
朝、アテネの町を散策して夜の便で名残惜しいギリシャを後にした。
今回のギリシャの旅はいろいろな方面の方々の協力で普段入ることのできない施設や場所を訪れることができ、医学文献でも明かされなかったことがわかっただけでも満足のいく旅であった。
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