元禄時代・1697年発刊の“本朝食鑑”という文献に梅酒の作り方が記されているので、それ以前から梅酒は存在していたようですが、当時は材料に使う砂糖が貴重品で大衆化したのはもう少し後のようです。この文献に梅酒の効用として、「痰を押さえ、食欲を増進させたり、体内の毒素を分解する、のどの痛みをしずめる」と記されています。
梅酒は、一般的に6月頃に収穫される青梅を、主に蒸留酒(ホワイトリカー、焼酎)に漬け込むことで作る混成酒です。梅と漬け込む20度以上のアルコールと氷砂糖を準備すれば、家庭でも簡単に作ることができます。
梅には、ビタミンB1、B2、C、カルシウム、リン、カリウム、クエン酸、リンゴ酸といった豊富な栄養が含まれています。
ビタミンB1、B2は疲労回復に役立ち、ビタミンCは肌のハリを保つ為、夏バテやしみ、そばかす予防に効果的です。
またクエン酸とりんご酸が、疲労の元となる乳酸を分解してくれます。クエン酸を摂ることにで、栄養素が分解、脂肪を燃焼させエネルギーとして円滑に使うことができます。こうした働きにより中性脂肪の低下や、血流の改善が期待できます。梅酒は、体を温め、冷え性や疲労回復、胃弱の人、不眠症の改善に良いとされています。 |