七味唐辛子の主役である唐辛子は、中央アメリカ、南アメリカ、西インド諸島が原産地でおよそ9000年前から栽培されていたといわれています。コロンブスがアメリカ大陸発見の時、中南米のインディオが下痢などの薬として使用していた唐辛子を知りスペインに持ち帰ったそうです。
その後、日本に1625年(寛永2年)漢方薬として入り、徳右衛門という人が食に利用しようと考案し、江戸・薬研堀(やげんぼり)で売り出したのが始まりといわれています。薬研堀は現在の東京の両国橋の辺りで当時、薬問屋や医者が多く集まっていたことからこの地で発展したといわれています。
七味唐辛子は、基本的に生唐辛子、焼き唐辛子、陳皮、白・黒胡麻、粉山椒、青海苔粉、麻の実の七つの薬味を使って調合しますが、必ずしもこの七つの原料で作られるのではなく、その土地とちの料理の特色や風土に合わせて調合されています。
七味唐辛子は重要な栄養特性を持ち漢方薬として使われているものもあります。
唐辛子・・・食欲を増進させる作用、発汗作用があり、カロチン、ビタミンC、ミネラルも豊富に含まれています。
山椒・・・胃腸の働きを整えて食中毒を防ぎます。
麻の実・・・たんぱく質を豊富に含みごまの約1.5倍といわれています。また、亜鉛が含まれていて味覚障害、皮膚炎症予防も期待できます。
ごま・・・カルシウム、マグネシウムなどミネラルを多く含み骨粗しょう症の予防に良いといわれています。
このように、美容と健康に良いものばかりということがわかります。
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