松村秋水という人物が昭和20年代に「麺の上に乗せる麻竹」と呼んだことからメンマと呼ばれるようになりました。それ以前は支那竹(シナチク)という呼び方が一般的でした。
メンマは亜熱帯地域の台湾や中国南部(福建省・広東省)で栽培され「麻竹」という種類のタケノコをボイル発酵、乾燥させた乾物で、元々台湾や中国では豚肉などと煮込む料理にされていました。日本では明治の終わりか大正の初めにラーメンのトッピングで既に使用されており、横浜中華街や神戸南京街などで上海からの輸入品として流通していたようです。かつては台湾産のが主流でしたが、現在では中国広東省産のが日本で消費されるメンマの95%を占めています。麻竹の生産シーズンは7月〜9月上旬の2ヵ月間で、加工までにボイル、発酵、乾燥工程を経て乾燥メンマになります。日本へは乾燥メンマの状態で輸入され、各メーカーで塩メンマや味付けメンマなどに加工します。
元々はタケノコだったメンマには食物繊維やカリウムが含まれています。また味噌や納豆、チーズなどと同じ発酵食品でもあるので、微生物の働きによって独自の旨味成分と栄養を作り出します。
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