麸の歴史は室町時代(1394〜1573年)の初期にさかのぼります。当時、中国へ修行に渡った僧によって持ち帰られたと考えられています。仏教の厳しい戒律により、肉食を断っていた僧たちは、
肉に代わる栄養たんぱく源を大豆から作った豆腐や湯葉、小麦から作った麸から摂取していました。
安土桃山時代に入り千利休の茶会記に茶菓子の「ふのやき」としての記録が残っており、徐々に日本の食文化に定着していきました。
麩の栄養成分はタンパク質と糖質がほとんどで、脂質はごく僅かしか含まれておらず、高タンパク・低脂肪食品です。小麦グルテンには免疫機能の低下を防ぐアミノ酸成分、グルタミンが豊富に含まれています。小麦から分解してつくるグルテンは、スポーツ用食品や高齢者食品などにも用いられています。
|