みりんは、他の国には無い日本固有の調味料であり、その誕生のきっかけには二つの説があります。
一つは、戦国時代に中国から伝わってきた甘い酒が起源というもの。もう一つは、日本で甘いお酒の腐敗防止のためにアルコールを加えていたのが改良されたというものです。
造られ始めた頃のみりんは、濃度が薄く飲む為のお酒でした。その後、時代が進むにつれ濃厚さを増したみりんが造られるようになり、甘味料や隠し味として使われるようになり、今では和食には欠かせない調味料の一つとなりました。
みりんは、もち米と米麹に焼酎、または醸造用アルコールを加えて造られます。これら全てを混ぜ合わせたものを一定の温度で2〜3ヶ月ほど熟成させるのですが、この間にもち米のデンプンが糖分になり甘味が出ます。その糖分が全体の40〜50%ほど含まれているほか、各種アミノ酸も豊富に含まれます。
現在、本物のみりん(本みりん)の他に「みりん風調味料」と呼ばれるものがあります。これは原材料が本みりんとは大きく異なり、水飴やブドウ糖に香料などを加えて味を調えたものをいいます。本みりんに比べると値段が安く、一般家庭ではみりん風調味料のほうが多く出回っているようです。
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