はんぺんは、室町時代末期の料理本、「運歩色葉集」や「今古調味集」にみられることから、室町時代末期には食べられていました。
名前の由来は諸説あり、江戸時代の旗本で駿府代官の羽倉簡堂が書いた「駿城記」には、料理人の半平が作ったので、その名前から付いたという説や、鱧平(はもへい)がなまったとも書かれています。また円形中高のものと四方形の二種類があり、お椀の蓋にすり身をつめて作ったのが半円形であることから、半平という説もあります。
はんぺんは、ヤマイモにサメ類などの肉を練り込んで、細かい気泡が混入するようにして、茹でて作ります。気泡を含んでおり、水分も多い為に保存には向いていません。最近では原材料のサメ類以外に、スケトウダラ、イシモチといった白身魚も用いられています。これらの魚のすり身にヤマイモ、上新粉、卵白など空気を含ませるようにかくはんし茹でます。 また静岡県では、イワシを丸ごと使用して作った黒はんぺんが主流で、見た目が白ではなく青灰色をしていることから、白いはんぺんとは区別して黒はんぺんと呼ばれています。
良質のタンパク質を含んでおり、体力強化や滋養強壮などに役立つとされています。また低脂肪で、消化吸収が良いので、どの年代の方でも安心して食べることが出来ます。
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