ラー油は中華料理・四川料理の調味料、薬味として用いられています。
古い歴史ある中華料理に使用される代表的な調味料ですので、ラー油も古い存在かと思われがちですが実際には、16〜17世紀に作られた中華料理の中では比較的新しい調味料です。ラー油の主原料である唐辛子は中南米が原産で、コロンブスによってスペインなど様々な国へと伝わったものです。その唐辛子が中国へと伝わり、ラー油として作られたのは、明時代末期、日本では江戸時代にあたる1620年〜1645年頃と考えられています。
料理の風味付けに使われることが多いラー油の主な材料は唐辛子とごま油です。熱で香りの飛んでしまうごま油に変わって風味や香りをつけるため、普通の水ではなく生姜や葱を揉んだ水で練った唐辛子を加えて香りを付けた状態でラー油にすることで、風味つけることができます。
その他に、ゴマ、花椒、八角、ねぎ、にんにくなどをごま油に入れ香りや風味を付けることが多いです。
また、出来上がったラー油に少量の熱していないゴマ油を加えたり、サラダ油やオリーブオイルをごま油代わりに使ったり、使用した油を使ってラー油を作るなど色々な作り方があります。
ごま油の成分リノール酸とオレイン酸などの不飽和脂肪酸は、動脈硬化の原因であるコレステロールを減らす作用があります。
また乾燥した唐辛子にはカロテンが多く含まれ、その他ビタミンCやビタミンB1、B2などが含まれています。辛味成分のカプサイシンには、脂肪燃焼を促進しダイエット効果が期待できます。
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