ビールの起源には諸説がありますが、古いものに紀元前4000年から3000年頃、メソポタミア地域で穀物を生産するシュメール人がビールを飲んでいたという記述があります。後に中世のエジプトに伝わり、修道士達が自家用ビールを作るようになったそうです。1800年代中頃に酵母が確認されてからビール作りは飛躍的に発達しました。
日本では江戸時代中期、医学と共にオランダから伝わり、明治5年に大阪の酒造業者渋谷庄三郎が製造・発売したのが国産ビールの始まりといわれています。
ビールは、大麦の麦芽、水、ホップを主原料に作られます。
麦芽は、発芽した麦を乾燥させたもので日本の麦芽には通常、ビール麦と呼ばれる二条大麦が使われます。水はビールの90%以上を占めていて品質を決定する重要な素材といわれています。
ホップは、アサ科の植物で雌花の中にルプリンと呼ばれる黄色い粉ができ、このルプリンが独特な香りと苦みを与えます。その他にマイルドな味に仕上る、コーンスターチや米などを使って飲みやすくしています。
ビールは、別名「液体のパン」と呼ばれて、バランスが良く吸収されやすい栄養食品です。ビールに含まれる栄養成分は、炭水化物、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどです。
中でもビタミンB群が豊富に含まれています。また、ビタミンB群のひとつで水に溶ける水溶性ビタミンの葉酸が豊富に含まれているといわれています。たんぱく質には、栄養学的に重要なイソロイシン、ロイシン、リジン、スレオニンなどの必須アミノ酸も含まれています。
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