栄養素は人体にとって最も大切なものとされ、その効力が絶大なものである。栄養の効力は、骨、筋肉、脂肪、血液、内臓のあらゆる部分、爪、髪の毛、皮膚など、体の全てに影響します。
ただ、その栄養によって体が成長する時期もあれば、老人のように栄養を摂取しても体維持されるだけの時期もあります。さらに、体を丈夫にする働きもあります。つまり、人生の時期によって、あるいは体の各部位の長所・短所の合わせて、最も適した栄養の摂り方をする必要があるのです。『ヒポクラテス全集』に、若者と老人の臓器の違いを壺にたとえた面白い説明が載っています。「土でつくった壺は、新しいうちは水が漏れてしまうが、古くなるにつれて水が溜まるようになる。人間の胃袋も同じで、若い時期は栄養分をたくさん通過させて全身に回るようにするが、年をとると次第に沈殿物を溜め込むようになる」これは胃に限らず、膵臓や腎臓、血管など、人間の体のすべてにあてはまります。栄養は個人に合わせて適切に摂取する必要のあることが、ヒポクラテスの時代から指摘されているのです。ヒポクラテスは人間を七つの時期(幼児、子供、少年少女、青年、成年、熟年、老年)に分け、それぞれの時期に応じた食事や生活をすべきだと説いています。それが人間の内なる自然に則した生活法だからです。
[ヒポクラテスの教え] ”人間がありのままの自然体で自然のなかで生活をすれば120歳までいきられる。”
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