古代の時代からヨーロッパではワインは庶民の嗜好品としてたしなまれ、また薬として最も有益なものとして重用されて来た。
ワインの歴史は紀元前8000年頃メソポタミアのシュメール人によって造られたとされている。その後エジプトでブドウが栽培され、さらにミノア文明が栄えたクレタを介して、ギリシアでワイン文化が花開いた。当時は赤ワインが薬効として多く用いらレたという。ローマ時代は最高のワインの生産地はイタリアで、気候条件が最もよく、質の高いブドウ酒が造られたと記されている。4世紀に入ってガリア(フランス)にまでブドウ栽培が広がった。
古代の医聖ヒポクラテスは『ワインは薬の中でも最も有益なものである』という言葉を残こしていまる。赤ワインは生長に効用があり、白ワインは肥満防止に効き、また利尿作用に効果をもつ、黄ワインは食物の油化に効用あるとされた。
もっと詳しく言うと、赤ワインにはポリフェノールがあり動脈硬化や心疾患に最も薬効あり、その他では睡眠薬や食欲増進に役立ものとして愛好された。白ワインは肥満を防ぐ他に抗菌作用に優れており、骨粗しょう症や大腸癌防止に役立つとされている。もう1つの黄ワインは強壮、便秘、消化促進、風邪の緩和などに効用があるいう。
その後、ヒポクラテス医学を継承し、ローマ時代に活躍した偉大な医学哲学者ガレノスもワインの薬効に注目して研究したといわれている。
古代から中世ではワインは主に「薬」として愛好されたが、フランスに伝わってから、ワインは食事と一緒に飲まれたり、一般の集まりやパーティーなどでの雰囲気作りにも愛好された。ではワインは体にとって適量はどれくらいか。一日に飲む量は100〜360ml位がいいが、病人の場合は200mlがいいとされている。特にワインは食事と一緒に飲むのが最適である。
それは胃にものがあるのとないのとではアルコールの吸収がが違うからである。つまり胃にものがあるとアルコールの吸収が半分になるからであるようだ。では朝飲むのがいいのか、夜に飲酒するのがいいのかを論じると、昔の文献を見ると朝のワインは血中のアルコールも濃度が高くなるので酔いにくく、夜のワインはアルコールが吸収される速度が遅くてよいが長く続くと記している。
古代でも現代でもワインは薬として用いられるのと生活の中で愛好するものがあるのはどの時代でも一緒であるようだ。
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