病気の原因に対する追究システムとしての現代医学(西洋医学)を述べると、先ず、体に異常を感じて病院に行くと、原因を調べようと検査が行われます。その結果によって病院では、注射や投薬、あるいは外科手術で対応します。これが通常行われている治療のパターンです。
しかし、このプロセスでは一番重要なはずの「個人差」が深く追究されることが少ないのです。人間は、顔や形が違い、体の大小も異なり、男女の差もあります。病気のかかり方や治り方に個人差があって当然です。
では、治療法として現代医学では注射や投薬のいずれかで病気の症状を抑えることが中心です。
このように、病気に一律に対応するやり方は、個人差に応じた治療をして病気そのものの原因を取り去ることにはつながりにくいのです。よって木目細かな治療システムは存在しません。投薬中心の治療では根本的な解決策に至りません。
最近のわが国の医療は、疾患に主眼を置き、薬や手術をベストなものと考えすぎています。そこからさまざまな問題が起きているのです。もっと医師が病人の話に耳を傾けて、コミュニケーションを深め、病気ではなく病人を治すこと目指してほしいのです。病人を観察の対象にしたヒポクラテス医学の方法論をもっと参考にしてほしいものです。
医療には、最新技術を駆使した医療器具による検査や手術、それに薬を多用する現代医学もあれば、針灸、漢方薬を使う使う東洋医学もあります。また、長い経験にもとずく古来からの民間療法もあります。どのような方法であれ、最終目的は1つ「病気と病人」を治すことです。
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