ヒポクラテスの癒す力

2004.03.04 更新
(3)「自然治癒力に知識は必要ない」

もし子供の具合が悪くなったとき、薬やドリンク剤を買ってきて飲ませたり、何でもかんでも、すぐに病院に連れていく親に対し、「子供には自分で癒す力があるから、わたしが痛いところをさすってやろう」というお爺ちゃんがいたとします。これを別の表現に置き換えると、子供が「現代人」で、親が「現代医学」で、お爺ちゃんが「ヒポクラテス」ということになります。

DNAレベルの「変化する力」や「癒す力」のメカニズムは、将来、科学的に解明されることでしょう。しかし、それを待つ必要はありません。なぜなら、自然治癒力に知識は必要ないからです。ヒポクラテスがそうしたように、観察するだけでよいのです。

ちょっとしたケガが治る過程を観察し、自然治癒力を確認しておけば、薬や病院に頼る回数を減らすこともできるでしょう。また、医師から過剰と思えるような薬を処方された場合の対応も変わってくるでしょう。 自らに「癒す力」があるのですから、自分で「治る」と思うことです。病気を治す主体は自分なのですから、「医療にすべておまかせ」でなくてよいのです。あなたにはそうした力があるのです。 

現代の医療に任せると、確実に薬やメスが手段になります。病院では自然治癒力は治療手段としては使われません。したがって、入院するような事態になる前に、自然治癒力を発揮すべきです。

常日ごろから体が発するメッセージを聞き取り、健康への舵とりができるようになっておきたいものです。


(71)骨の自然性 (1)
(70)流行病 (3)
(69)流行病 (2)
(68)流行病 (1)
(67)内科疾患について(3)
(66)内科疾患について(2)
(65)内科疾患について(1)
(64)病気を見分ける方法
(63)古代においての「急性病」(5)
(62)古代においての「急性病」(4)
(61)古代においての「急性病」(3)
(60)古代においての「急性病」(2)
(59)古代においての「急性病」(1)
(58)自然は病気の医者である
(57)四体液病理説
(56)ヨーロッパとアジアの違い(2)
(55)ヨーロッパとアジアの違い(1)
(54)病気と四季の関係(2)
(53)病気と四季の関係(1)
(52)人間の本性
(51)自然こそ病気の医者(2)
(50)自然こそ病気の医者(1)
(49)病は風の変化によって起こる
(48)古代特有の病「神聖病」
(47)古代の医術(4)古代の病気の形態
(46)古代の医術(3)ヒポクラテスの食餌法
(45)古代の医術(2)医術の知識の重要性
(44)古代の医術(1)医術の起源
(43)ヒポクラテス医学は全人的医学
(42)自然学から生まれた医者(Physician)
(41)神殿医学から自然医学に与えた影響(3)
(40)神殿医学から自然医学に与えた影響(2)
(39)神殿医学から自然医学に与えた影響(1)
(38)日本医学に影響を与えたヒポクラテス
(37)なぜ「医学の父」と崇められたのか
(36)医学は哲学から科学へ
(35)人間も自然の一部
(34)医師のモラルと良心(2)
(33)医師のモラルと良心(1)
(32)弱い痛みが強い痛みに隠される
(31)性ホルモンの影響を知る
(30)健康なときこそやるべきこと
(29)誰にでもある「癒す力」
(28)医者と患者のいい関係
(27)ヒポクラテス流・正しい医者の選び方(2)
(26)ヒポクラテス流・正しい医者の選び方(1)
(25)ワインの薬効
(24)ヒポクラテスの痔治療
(23)よい食習慣
(22)血液型による効果的な食事法
(21)病気を引き起こす原因は変化である
(20)気候風土と人間の関係性
(19)人間の体と季節の関係
(18)人間にとって最も大切なものは健康である
(17)病気を引き起こす原因は変化である
(16)人間が見る夢は心身の状態や病気と深い関係を持つ
(15)医者と患者のいい関係
(14)ダイエットの理想的な方法
(13)ヒポクラテスの人物像
(12)年齢と季節の関係
(11)女性は湿性で冷たく、男性は乾性であったかい
(9)「4」を持つヒポクラテス医学
(8)ヒポクラテスが教える120歳まで生きる法(2)
(7)ヒポクラテスが教える120歳まで生きる法(1)
(6)神経系を脅かす投薬治療
(5)治療は患者さん自身が自由に選択できる
(4)個人差を無視する現代医学
(3)医学の父ヒポクラテスが教える癒す力
(2)医学の父ヒポクラテスが教える癒す力
(1)医学の父ヒポクラテスが教える癒す力

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