全身の骨の数およそ200個のうち、足先にはその1/4に当たる56個(片側28個)の骨が集中しています。それは足底が全身の体重を支え、足をついたときの衝撃を吸収するという機能を果たすために小さい骨をアーチ上に組み合わせた構造をしているためです。またこのアーチには蹴りだすときのバネの働きや、体の一番下にたまった血液を上に押し上げるポンプの働きなど重要な機能があります。
足底のストレッチング体操は、まるで弓の弦のようにかかとと足の指の付け根にある骨を結び、このアーチを保持している足底腱膜の柔軟性を高める体操です。
前脛骨筋は、非常に疲労し易い筋肉です。長時間の立ち仕事をする方や普段よりも多く歩いて脚にだるさを感じる方は、この体操を行い疲労を残さないようにすることが大切です。
また、過剰なトレーニングを続けると前脛骨筋をはじめとするスネの周りの筋肉が腫れて、慢性的なスネの痛みを引き起こすことがあります。
通常、スポーツ選手並みの運動量がないとこのような症状は出ませんが、ウォーキングやジョギングを日課としている方は、この体操が予防の一環として役立ちます。毎回、運動後にこの体操を行ってください。
1、足をそろえ、つま先を伸ばしてお尻の下におき姿勢良く座る。いわゆる正座の姿勢をとります。
2、姿勢をそのままに手を後ろにつき、ゆっくりと上体を後ろに傾けていきます。
3、スネの部分に緊張を感じたら止めて30秒〜60秒間その姿勢を維持します。
4、その後、上体を元の位置に戻し、これを2セット繰り返し行います。
入浴後などに行うとより効果的です。
この体操を行う際に、つま先が外側に向いてしまうと前脛骨筋がうまく伸びないので注意して下さい。