肩甲挙筋(けんこうきょうきん)は肩甲骨と首の骨を結ぶする筋肉です。 主な働きは文字通り肩甲骨を上に引き上げる働きです。また筋肉の走行が斜め内側であるため肩甲骨を引き上げると同時に内側に引き寄せる働きもあります。
リュックサックなどを背負ったりショルダーバッグを肩にかけた時、重い荷物を腕に持った時などに僧帽筋や棘上筋(きょくじょうきん)と共に負担が掛かる筋肉です。 また寒い時、肩を竦めることでこの筋肉に負担が掛かり肩コリになってしまいます。寒い季節に肩コリが多いのはこの為です。
肩甲挙筋は僧帽筋と並んで肩コリの原因となる筋肉です。この筋肉が緊張してしまうと肩コリや首コリを誘発します。デスクワークでは無意識のうちに肩を竦め頭を前に出した姿勢になりやすく、長時間このような姿勢をとってしまうと僧帽筋やこの肩甲挙筋に負担が掛かってしまい肩コリや首コリの原因となります。 デスクワークが多い方はこのストレッチを仕事中や自宅で行うことで肩コリの予防になります。 また肩甲挙筋のアイソメトリックス体操と合わせて行うとより効果的です。
1、姿勢を正し正面を向いて立つ、もしくは椅子や床などに座ります。 2、右の肩甲挙筋を伸ばすために、左斜め下に頭を倒します。 この時右肩が上がらないように注意します。
3、30〜60 秒間この姿勢を維持し、逆側も同様に行います。 肩甲挙筋に伸びを感じない時は左手を右後頭部に軽くあて、アシストします。
毎日もしくは、1日おきに左右2セットずつ行ってください。 運動直後や入浴後など筋肉が温まっている時に行うとより効果的です。
腕に神経症候が出ている側に頭を倒すと症状が悪化する可能性があるので、注意してください。もし症状が悪化した場合は直ちにストレッチを中止してください。