足から始まる老化
人間は動かないでいると筋肉が衰えてきます。その一番いい例が骨折をして長い間固定されると筋肉が細く衰えてきます。体を使わないでいると、機能が弱まり衰えます。
もともと人間は関節動物です。関節を動かすことでエネルギーが高まり体に活性を与えます。人間は30代を過ぎると基礎代謝が低下し始めます。それが中年になるとさらに低下し、必要な栄養素をエネルギーとして燃焼できなくなってきます。さらに40代を過ぎるとおなかの周りや皮下組織に脂肪が溜まりやすくなってきます。この頃から筋肉の衰えがはっきりしてくると言われています。
二足で直立する人間は頭部では重力による加重の影響が少なく、足部で体重のほとんどを負担しなければなりません。そのため足のダメージが大きくなってきます。昔から「老化は足から」と言われるように下に行けば行くほど動かさないことによる影響が大きく出てきます。そのためには下肢の大きな筋肉を動かし老廃物や炭酸ガスの多い静脈血を積極的に心臓に還流することが大切になってきます。つまり下肢の抹消循環を良好に保つことが大切です。歩くという何気ない動作は下肢の大きな筋肉を動かしエネルギーを消費させてくれます。特に持続的に動くことにより脂肪の分解能力が高まり、良質の筋肉を維持することができるのです。
30分歩くのと60分歩くのでは抹消循環の増加量が自ずと変わってきます。より長い時間持続して歩くことが有効です。若くても高齢者でも一定の速度で体に無理がかからないように歩けば足部の循環がよくなり体が軽くなってきます。これが病気を起こさない健康づくりの決め手です。
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