●更年期障害とは
女性の場合、更年期に差し掛かるとまず月経不順が起こります。月経周期の短縮や延長がみられ、その後徐々に月経回数が減っていき最終的に約6ヶ月間月経が起こらなければ閉経と判断します。この閉経に伴って『エストロゲン』という月経に関わる女性ホルモンが減少していきます。「ほてり」や「のぼせ」といった更年期障害の代表的な症状は『エストロゲン』が減少することによって自律神経の調節機能が変化するためだと考えられていて、こういった症状は数年以内のうちに消えていきます。
男性の場合は、『テストステロン』というホルモンの減少によって起こると考えられています。『テストステロン』は肉体面・精神面での「性の発育」に関わるホルモンで、30歳前後から分泌量が減っていき、45〜65歳くらいになると更年期障害の症状が現われます。イライラやだるさ、集中力の低下などの精神面での問題が起こりやすいので仕事や家庭に悪影響がでてしまうかもしれません。周りの人の理解も必要になります。
●更年期障害になってしまったら
医学的な対処法としては女性、男性ともに注射によるホルモン注入が一般的です。そうすることで変動した体内のホルモンバランスを調整しようというのが狙いですが、確実に改善する保障はなく、それ相応のリスクも負うことになりますので、治療を受ける際には医師とよく相談することが必要です。
比較的少ないリスクで行えるのは、漢方薬による治療や食生活を見直し改善することで、悪化を防ぐことに役立ちます。詳しくは更年期障害を予防する食事法をご覧下さい。
●更年期障害の予防と対策
更年期障害の予防には生活習慣の見直しが必要です。最近では、30代という早い時期に更年期障害の症状が現われる『若年性更年期障害』も多くなっているようです。若い頃に行う無理なダイエットや不規則な生活、食事などで体のホルモンバランスを乱れさせているのも原因の一つだと考えられます。忙しく働く現代人にとってはなかなか難しいことかもしれませんが、ONとOFFの切り替えをしっかりして、なるべく休む時間をとるように心がけましょう。また更年期障害に対して、自然医学であるカイロプラクティックは身体の構造的バランスを整え、ホルモンの働きを活発にすることで代謝機能を高めますので有効です。
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