●説明
過活動膀胱とは、昼夜問わず頻繁にトイレに行きたくなったり、また尿意をもよおし我慢できなかったり、失禁してしまうことがある、といった症状を訴える病気です。
この病気は一般の方には、まだ良く知られていません。しかし過活動膀胱の罹患率は人口の12%前後と言われており、特に高齢者になるにつれて多く発症します。旭川医科大学のインターネット調査によると過敏性腸症候群と過活動膀胱との関連も指摘されています。このような症状を訴える方が検査をしても何も見つからないので、実際に治療を受けている方は少なく、ただ我慢している方が多いのが現状です。
また尿意をもよおすなどの症状により、睡眠が妨げられる、悩む、活動に制限が加わるなど、日常の生活に支障をきたすケースも多いようです。
●過活動膀胱とは
過活動膀胱の原因はよくわかっていないことが多いですが、神経原性のもの、非神経原性のものに大別されます。
正常な場合、膀胱に尿がたまりいっぱいになると脳に信号が送られ、排尿筋が収縮されることにより尿は排出されます。神経に何らかの障害が加わると、この排尿筋が過活動になり膀胱に尿が十分にたまっていなくても、脳に信号が送られ尿意をもよおしてしまいます。このような障害は脳血管障害やパーキンソン病などの脳の障害、多発性硬化症などの脊髄の障害などが原因として指摘されています。
非神経原性のものは骨盤底筋の緩みや、糖尿病、前立腺肥大などの病気との関連性は指摘されていますが、多くのものは原因がわかっていません。
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