●ロコモティブシンドロームとは
2007年、日本整形外科学会は以下のような経緯からロコモティブシンドローム(運動器症候群)と言う概念を新たに提唱致しました。運動器とは動作に関わる骨、筋肉、関節、神経の総称です。
先進国の中でも我が国は他の国々よりいち早く超高齢化社会をむかえ、それに伴い様々な問題が現われてきています。特に、介護を必要とする人が急増しているのに対し、その受け皿はまだまだ不十分な状態です。そこで介護サービスを受ける前の家庭での対策が急務であると考えられ始めました。
要介護となる原因としては脳血管障害や認知症と並んで運動器障害が最も多く、これらの認識を高めるために医療界から新しい考えが導入されました。それが「ロコモティブシンドローム(運動器症候群、ロコモ)」です。ロコモティブシンドロームは認知症や脳血管障害の原因となるメタボリックシンドロームに対して、運動器障害の原因になるものとして提唱された新しい概念で、運動器障害による要介護や要介護リスクの高い状態を言います。
また、ロコモティブシンドローム対策は認知症対策、メタボリックシンドローム体策にも通じており、これらは切り離すことの出来ない関係にあり、その重要性が高まって来ました。 |