甲状腺がん 〜早期発見、早期治療で完治できる〜

説明

甲状腺はのどぼとけの下方にあり、気管を取り囲むように前から外側にかけて付いています。形は蝶のような形をしていて、通常は外から触ってもほとんど分かりません。
主な働きは人体のエネルギー代謝や循環、内分泌、生殖などを調節する甲状腺ホルモンを分泌しています。
その甲状腺に出来るがんは良性の腫瘍のようにゆっくりと大きくなっていくため、早期発見が出来ると回復も早く、けして恐くないがんだと言われています。
そして、女性が男性の5倍発症しやすく、一般的ながんは若年層の方が悪性になりやすく病気の進行も早いのですが、甲状腺がんは若年層の方が悪性度が低く、進行も遅いという特徴もあります。
種類は、日本人の甲状腺がんの95%を占めている分化がん(乳頭がん、濾胞がん)、3%の髄様がん、1〜2%の未分化がん、そしてまれに見られる悪性リンパ腫があります。

甲状腺がんとは

結節性甲状線腫の悪性のものを言います。なぜ結節が出来るのかは、はっきりとした原因は解明されていませんが、一説に下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)の刺激で、こぶのような結節が出来るのではないかと言われています。
主な症状としては、首周りが太くなる、声がかすれて出づらい、嚥下障害、呼吸困難、血痰など喉に起こるものや、それ以外に動悸、脱力感、倦怠感、手足の振るえ、易疲労、筋力や体重の減少、汗が異常に出る、便通異常、月経異常、体毛異常、足がむくむなどのホルモンバランスからくる異常などがあります。

もし甲状腺がんになってしまったら

甲状腺がんの治療方法は、手術による切除が基本になります。手術の種類は葉切除、亜全摘、全摘、筋肉リンパ節切除の4種類があります。
そして、手術の前後には甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑え、がんが大きくなるのを防ぐため、甲状腺ホルモン剤を摂取します。
手術以外には放射線療法(進行が早く、手術が出来ない。手術でがんを全部取ることが出来なかった時など)、抗がん剤療法(進行してしまって治療法がないなど)がおこなわれます。

甲状腺がんの予防と対策

甲状腺がんは説明の部分でも書きましたが、進行がとてもゆっくりですので早期発見早期治療が大切です。それが出来れば100%治るがんです。進行が遅いからと言って検査を先送りにしてしまうと、手遅れになってしまうこともまれにありますので、気になる症状がありましたらすぐに病院で診てもらうようにしましょう。

甲状腺がんにならないようにするには

食生活も原因の一つと言われています。特にヨード(海藻などに含まれるミネラルの一種)は過剰に摂取すると発がんしやすくなると言われ、その他にも塩分の取りすぎなどもその一つです。高カロリーな食事に偏らず、野菜や果物など(ミネラル、ビタミンを多く含んだ食材)を沢山使ったバランスの良い食事を心がけて下さい。

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