●パニック障害とは
パニック障害は合理的な説明のつかない不安感が小波のように襲ってくる病気です。危険がまるで本当に自分に襲ってくるかのように感じることで不安感が募ります。この病気は現在では心の病気というよりは脳機能障害として扱われています。というのも不安感は脳の中にある化学物質のバランスの乱れによって起こることがわかってきたからです。例えばセロトニンは感情を安定させる作用を持つ神経伝達物質ですが、これが不足すると不安感が増したり、うつ状態になります。
またパニック障害が起こっている脳では、ノルアドレナリンやドーパミンなど脳を興奮させる神経伝達物質が優位になり過ぎています。このため、脳に危険を知らせるアドレナリンの放出を促してしまい、不安感を一層高めてしまいます。
パニック障害について詳しくは、話題の病気のパニック障害をご覧下さい。
●パニック障害によい食事法
感情を安定させるセロトニンの量を増やす為に体内でセロトニンに変化するトリプトファンというアミノ酸を多く摂ると良いでしょう。大豆、ノリ、ゴマ、マグロ、チーズなどに多く含まれます。
ただし、トリプトファンは脳に異物が入らないようにする血液脳関門を通過しにくい性質を持っています。そこで果実ジュースを一緒に摂取すると果実ジュースに含まれる糖類によって血糖値があがり、放出されたインスリンの作用でトリプトファンが血液脳関門を通過するのを助けます。
また、ビタミンB群の不足も不安を引き起こします。
例えばビタミンB群のひとつであるナイアシンアミド(B3)は不安や興奮を抑制する薬と同じ作用があることがわかっています。その他複数のビタミンB群が協力して作用します。ウナギ、イワシ、豚肉、アサリ、レバーなどに含まれます。 |
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●パニック障害間食や外食の注意点
精製された砂糖やデンプンを使ったお菓子やファストフードは避けてください。これらの食品は血糖値が急激に上がるため、その調整をしようと身体の中でインスリンなどのホルモンが放出されます。
インスリンは血液中のブドウ糖の量を減らします。ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源であり、脳はブドウ糖が急に減少したことで不安を感じやすくなります。こうした血糖値の乱高下が不安障害に悪影響を与えるのです。
アルコール、炭酸飲料も血糖値を急激に高くするため、砂糖と同じ様に不安感を助長します。
また、カフェインやタバコは副腎を刺激しアドレナリンの放出を促してしまい、心臓の鼓動が早まる、血圧や血糖値の上昇などパニック発作を引き起こす条件をそろえてしまいますので出来るだけ控えてください。
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