トリプトファンはたんぱく質を構成するアミノ酸なので肉や赤身の魚、乳製品、大豆などに多く含まれます。ダイエットをしようとしてこれらの食品を控えると、かえって食欲が増進する可能性があるので注意しなければなりません。
中でも牛乳はトリプトファンを多く含み、はちみつを加えるとよりセロトニン分泌を促すことができます。
〈レプチンとは〉
最近の研究で満腹中枢を刺激して食欲を抑える「レプチン」という物質が発見されました。レプチンは食事を十分に食べて、脂肪細胞にエネルギーが貯蓄されてくるとその脂肪細胞から分泌されるもので、セロトニン同様満腹中枢を刺激して食欲を抑えます。
亜鉛にはレプチンの分泌を促進させる効果があります。亜鉛を多く含む食品としてはカキ、うなぎ、牛もも肉などがあります。ココアにも亜鉛は多く含まれ牛乳と一緒に摂るとより効果的です。
〈食事の摂り方〉
満腹中枢を刺激するセロトニンは血液中の糖分が増えると分泌されることは先に述べました。では出来るだけ少ないカロリーで血液中の糖分を増やす食事法はないものでしょうか。
食事の時間と血液中の糖分を計測してみると、標準的には食事を開始して20分経過するころより上昇し始め、食後約3時間で減少します。また胃の中に食物は4〜6時間停滞してその後小腸に送られます。
より速やかに血液中の糖分を増やし満腹中枢を刺激するには食事は良く噛んで、ゆっくり時間をかけて行うのが良いのです。それはよく噛むことで唾液に含まれる消化酵素アミラーゼが十分に分泌されて、その作用で速やかに糖分の消化がおこなわれ糖分が血液中に吸収されやすくなるからです。すなわち余分な食欲は抑えられ大食いはせずに済むわけです。
また、いわゆる満腹感である胃の拡張のためには、カロリーが少なく容積のある食物繊維の多い食品、野菜類、海藻類(寒天など)を多く摂るのも良いです。
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