リンは五大栄養素の一つであるミネラル(無機質)の一種で生体にとって欠かすことのできない元素の一つとされています。
肉類、魚介類、乳製品、食品添加物や清涼飲料水など日頃よく口にする食品の中に十分含まれているて、不足する心配はほとんどないでしょう。
普段、肉や魚などの動物性食品をあまり摂らない人は意識して摂取するようにします。
リンは主にカルシウムと同様、丈夫な骨や歯をつくる働きをしています。
その他に、糖質などのエネルギーを蓄えたり、疲労回復にも役立ちます。リンは独自でも代謝を円滑にする働きを持ちますが、体内にあるナイアシンが働く際、リンが重要な役割をしており代謝を活発にしています。
ナイアシンは糖質・脂質・タンパク質の代謝を行います。
リンは成人で1日700mgの摂取量が推奨されています。
良質のリンを摂るには天然の食材から摂るのが一番良いでしょう。
おすすめの食品は ・しらす干し(おおよそ2.8カップ) ・プロセスチーズ(おおよそスライス7枚) ・ごま(おおよそ2カップ)
リンを多く摂りすぎると骨の中のカルシウムが減少して欠乏してしまうので、リンとカルシウムは1:1の割合で摂ることがポイントです。
また、ビタミンDが足りなくなるとリンの利用率が低下してしまうので、こちらも合わせて摂るとよいでしょう。
リンが不足すると骨軟化症、歯槽膿漏、くる病などになる可能性があります。しかし、ほとんどの食品に含まれているリンは欠乏症よりも過剰症(摂りすぎ)を起こしやすく、1日の摂取量200mgを越えると副甲状腺機能や骨代謝に支障をきたすので注意が必要です。