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気になるスポーツ(12)ゲートボール

《ゲートボール》 〜歴史とルール〜
ゲートボールは1947年に日本で生まれたスポーツです。創始者である鈴木栄治氏(後に和伸に改名)は、ヨーロッパの伝統的な競技「クロッケー」をヒントに戦後で満足な遊び道具がない子供たちに手軽にできるスポーツとして考案しました。しかし、目的とは逆に手軽で体力的な負担が少ない事から高齢者の間で脚光を浴びるようになりました。現在では30以上の国・地域に普及しており、4年に一度世界大会が開催されています。 平成8年の文部省の調査によると最も数が多い運動施設としてゲートボール場がテニス場を抜いて一位となりまいた。 ゲートボールは長方形のコートを使い、1チーム5人の対抗戦形式で得点を競います。競技は先攻後攻に分かれ打撃順に1人ずつプレーを行い、第1ゲート第2ゲート第3ゲートの順番でゲートを通過させ最後にゴールポールにあて「あがり」となります。競技時間は30分でその時間内での総得点を競います。但し30分以内に25点取るとその時点でゲームが終了となります。

《主に使う筋肉・関節》
ゲートボールでは安定したショットを打つために体幹と下半身の安定性が要求されます。体幹では前傾姿勢をキープするために腹直筋や内・外腹斜筋などの腹部の筋肉と脊柱起立筋や腰方形筋などの腰の筋肉が姿勢を保つために使われます。下半身では先ず骨盤を安定させるために大殿筋や中殿筋などお尻の筋肉が使われます。次に体全体を膝を曲げ安定させるために太ももの筋肉である大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋肉も使われます。そして競技時間30分の内に700歩以上歩くと言われていることから太ももの筋肉の他にふくらはぎの筋肉である腓腹筋やヒラメ筋、前脛骨筋などの筋肉も多く使われます。更にスティックを握り打つことから手関節の屈筋群が使われます。
 

《障害を起こしやすい部位》
ゲートボールをはじめてから腰痛や肩こりが減ったという調査結果があるようです。年齢と共に体を動かす機会が減ってしまうと全身の血液の循環が悪くなり慢性的疾患である腰痛や肩こりが現れてきます。それをゲートボールをはじめたのをきっかけに日常での活動量が増え、今までト滞っていた血液が流れるようになりそれらの症状が改善されたのだと推測させます。しかしどのスポーツでも使い過ぎによる症状は起こると考えられます。ゲートボールでの代表的症状が腰痛です。全員がなるとは限りませんが前傾姿勢になることが多いことから腰痛は一番多い症状だと考えられます。

《障害を起こさないための対策》
ゲートボールでは急な動作や相手とのコンタクトがないことから急性疾患は考えにくい部分があります。先にも述べたように使い過ぎによる慢性的疾患が障害の大半を占めると考えらるので運動後のアフターケアが重要です。全身のストレッチングを行い、特によく使われる腹部の筋肉、腰の筋肉、下半身の筋肉の念入りなストレッチングをすることをお薦めします。また、ウォーキングやラジオ体操などを行い日頃から全身の関節や筋肉を満遍なく使うことも怪我の予防に繋がります。

オススメの体操

脊柱起立筋のアイソメトリックス
腹直筋のアイソメトリックス
大殿筋のアイソメトリックス
腰のストレッチ
大腿四頭筋のストレッチング

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