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気になるスポーツ(13)吊り輪 〜たくさんの筋肉を使うスポーツ〜

《吊り輪》 〜たくさんの筋肉を使うスポーツ〜
体操競技は国際体操連盟(FIG)に帰属するスポーツ種目で、男子6種目(ゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒)、女子4種目(跳馬、段違い平行棒、平均台、ゆか)から成っています。吊り輪は、体操競技のつり輪種目で使用する体操器具の名称と、それを使った種目の名称で、古くは吊環(ちょうかん)とも呼ばれていました。 樹脂・金属ないし木製の輪を床下から280cmの高さに吊り下げた器具を使用します。競技は輪を腕でつかみ、宙に浮いた形で行われます。腕の力のみで体を支えるため、力強さが見所の最も腕力が要求される種目です。倒立、懸垂(十字懸垂、水平懸垂など)振動、回転などの運動を組み合わせて行われます。団体・個人総合のほか、種目別でも単独で行われています。

《主に使う筋肉・関節》
吊り輪に使う筋肉は上半身の筋肉はもちろんですが、安定しない紐に自分の体を安定させる為コアな筋肉が必要となります。まず、自分の体を瞬時に引き上げる動作が多用される為、腕を引く動きの主働筋である広背筋や大円筋、上腕二頭筋を使います。
また、腕を下方・後方に引く動作では広背筋、大円筋、僧帽筋、菱形筋が関わります。

しかし、腕の筋力だけでは身体をコントロールできないので、三角筋・僧帽筋・大胸筋などがあってこそ大きく振ったり静止することができます。ローテーターカフ(回旋筋腱板)と呼ばれている棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋肉は肩の関節をしっかりと支持する役割があり鍛えることで障害を予防することができます。また骨盤底筋群、大腰筋、腸骨筋などのインナーマッスルを鍛えることもパフォーマンスを向上させるうえで重要なポイントとなります。
 

《障害を起こしやすい部位》
上肢に体重のかかる関節(荷重関節)として使用しますので、上肢の外傷は肩、肘、手関節によく発生します。特徴的な外傷として、上方関節唇損傷 (SLAP 損傷)、肘関節脱臼、手関節捻挫があげられます。
下肢に起こる外傷では、膝と足首(足関節)に多く見られます。足関節靱帯損傷、膝前十字靭帯損傷、三角線維軟骨複合体損傷、 舟状骨骨折などがあり、着地や転倒、降りたりする動作のときに発生します。

《障害を起こさないための対策》
障害を起こさないポイントは、上半身のバランスと下半身の柔軟性です。バランスを崩さないような上半身の筋肉の付け方が必要です。 そして下半身は入念なストレッチを行い筋肉の柔軟性を出すことで、関節や靱帯の障害を防ぐことができます。
ウォーミングアップを十分に行い、軽い 運動から徐々に強度を上げていきます。ウォーミングアップは、体温上昇で筋肉への酸素の供給量が増え、筋肉の弾力性も増してケガの危険性が減ります。体温が上昇するため、肺に十分に酸素が送り込まれ血液中の酸素濃度が上がり持久力が増します。練習後にアイシングも行うとより効果的です。

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上腕二頭筋のアイソメトリックス体操
広背筋のストレッチング体操
上腕二頭筋のストレッチンング

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